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モテたい。(6)

キャラクター萌え。
萌えが何か、という論争は避けます。
俺は怒ってるぞ〜!と思うことはあっても、僕には「怒りとは何か」を文章で説明することはできない。
ところで「怒りとは何か」ってタイトル、なんか革命家っぽいですね。

で、キャラ萌えについてなんだけど、まずはボカロの「キャラクター性」について。

ボカロがヒットした背景には、
ソフトウェア自体に「初音ミク」や「巡音ルカ」といった名前を付けて、
さらにはイメージキャラ図(かわいくて特徴的!)をパッケージに大きくのせて、
そのキャラクター性を強調したところが引き金になっているのだと思う。

その後、優秀な楽曲、ソフト、その他多数のすげえコンテンツが提供された結果、
ボカロは、名前とイメージ画を中心に「ネギ」のようなコアのイメージや、コンテンツ曲ごとの(場合によっては相互矛盾する)二次設定が豊富に備わって、
一種のバーチャルアイドルになった。

ついには「ネギに〜は〜酢〜が〜い〜い〜な〜」と歌われただけで僕らはミク関連の話だと思い込むようになるのだ。

えっと、あー、話をしよう。じゃなくて、話を戻す。


ボカロは当初よりキャラクター性をもっていて、コンテンツが世に出るほどにそれを強めている。

ごめん、話はもう少し続く。
で、そのキャラクター性の結果、ボカロを使った楽曲というのは、比喩ではなくて「ボカロが歌った曲」として扱われて、
「ボカロの歌う曲」と「ボカロが主体の曲」とが混同されていった。(※1)
生身のタレントでいう、「役」と「素」が混同されるという奴。
ボカロの場合、「素」がないのでこの混同はかなり深い。
(いや区別しろということじゃないです)
受け手は、既存のコンテンツから、各自キャラクター付けをフィードバックして自分の中で「ミクのイメージ」を作っていき、
そして、新たなコンテンツを、その「ミクのイメージ」を通じて鑑賞し、評価し、萌える。

「ミクはこういう曲が似合うよなー」とか「ちょっとギャップがあってそれがかわいいなあ」とか「レンの将来が不安になる」とか。

そういう、キャラクターイメージのフィルターを通じて受け手が盛り上がることを、
今日のところは「キャラ萌え」だと定義する。

っと、ようやく本題っす。

短歌の場合も、しばしば「短歌のなかのできごと=短歌作者の経験・思想・願望」であるとして扱われる。
つまり、ボカロ同様に「詠んだ短歌」と「主体として詠んだ短歌」が混同されている。

これは、おなじ文芸のフィールドにある「小説」と対比すると、これはけっこう変わっている。
もし小説が個人の経験の吐露であるとするなら、日本の殺人事件の大半は赤川次郎が関わっているのじゃなかろうか。

まあ、個人の経験をそのまま、あるいは加工して詠む例が多い(僕もそうだ)のだから、短歌についてはそういう理解で足りてしまう、というのが現状だと思う。

それで、短歌についても受け手はキャラクター性で読んでる部分があるんじゃないだろうか。

短歌は一首に入れられる情報量がそう多くない。
だから、連作にしたり、「本歌取り」を使ったり、既存の文脈を導入することで一首から取り出せる情報量・イメージを増やす工夫がされることがある。
そうじゃない、一首だけをぽんと投げる場合には、31音のなかから経験だとか、知識だとか、社会情勢だとかで行間を補充して読んでもらえるよう/読めるに工夫する。

その時、作者がなにものか、というのは非常に大きな意義をもつ。

平安時代のひとが「電波がつながらない切なさ」を詠むことはないし、
平成時代の僕が「防人に行くつらさ」を詠むことは、たぶんない。

そして、僕(ダメ人間)が自分の傷つきやすさを前に出した歌を書いた場合、
僕に好意的な人は「柚木くんもつらいのね」と僕の短歌を好意的に読むだろうし、
僕なんか大っきらいな人は「なあにてめえに酔ってんだよクソったれ!」と唾を吐くだろう。

僕を気に入らない人が僕の書くものを気に入らないのは当然としても、
僕に好意的な人が僕の書いたものを好意的に捉えてくれるのはキャラ萌えじゃないかな?

ちょっと続けてみます。



※1 「みくみくにしてあげる」など、意図的・明示的にボカロが主体となっている曲も多い。 



(このウェブサイトに掲載されている情報は、著作権法に基づき保護されています

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