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  • 2011.12.11 Sunday
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八月の祝祭(四)

 …ワタシはアヤノ。イカルギ・アヤノ…ワタシはアヤ

 見なれない天井の下で私は目が覚めた。しばらく、そのまま見なれない天井を見つめていた。昨夜の出来事のあと、仮の宿舎としてあてがわれたホテルの部屋。その天井。
 私は寝台から降りてカーテンを開けた。目の高さとほぼ同じに空ははじまり、内地とは違う、濃い空が広がる。視線をあげても、空はどこまでも空でありつづけた。私は、雲ひとつない空の、なんといえばいいか、例えば硝子の箱に閉じこめられているような、そんな違和感を覚えた。
 広場を行き交う人々を眺めながら、着替えを済ませ、身仕度を整えた。書き机の置時計は七時○五分。七時半には約束がある。
 私は、内地ではすでに飲むことすら稀な珈琲を飲むためにロビーへ降りた。
 ロビーのソファーにゆっくり腰を下ろしす。ゆっくりと。
 昨夜、ムライがこっそり教えてくれた。格式の高いホテルでは、動作はゆっくりと、或いは機敏に。
 はたして、いつ、ゆっくりなのか、いつ機敏になのかは私には理解しづらいところがあったが、ムライはそういった。ムライの格式がさほど高いとも私には思えなかったが、ここはひとつムライの言葉に従ってみることにしたのだ。



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第27号は夏休み。

こんにちは、さねともです。
本日8月15日、更新日に当たっておりましたが、諸般の事情により突然ながら夏休みとさせていただきます…。

楽しみにしてくださった皆様、まことに申し訳ありません。

しかしながらせっかく見にきてくださった皆様のために、穴埋め企画として『更新3時間前から書き始める私の好きな歌』をお届けしようと思います。

「どうせ古典でしょ?」と思った方々。

お願いです、どうかがっかりしないでください。。。



【文語短歌】自由自在・その5【古典和歌】

こんにちは、さねともです。

とうとう連載5回目です。いやー、ここまでこれて本当に良かった! もう肩の力抜いて、本気でざっくばらんにやらせていただきますよ。

さてさて、今回は『文語における若さとは何か』の続きでしたね。そんなの肩の力抜いて大丈夫なのか、というツッコミはさておき、今回は口語と文語の違いから。

我々が普段しゃべっている日本語を「口語」と言います。これに対して「文語」というのは本来の意味では文章語を意味します。今でこそ話し言葉も文章も全て口語を使って我々は過ごしていますが、かつての日本人は話し言葉と文章語を厳密に分けていました。

たとえば…いま大河ドラマで『龍馬伝』やってますでしょ?

あれの台詞はもちろんドラマ的に現代語みたいなものになっていますが、すでに幕末の頃の会話は現代日本人にも通じるような言葉で行われていただろうと言われてたりします。大体、龍馬が死んでから20年で二葉亭四迷の言文一致小説『浮雲』が書かれるのですから、もうその頃には文語と口語の差は相当な開きがあったのです。

試しに『浮雲』の台詞部分を。

「けれども山口を見たまえ、事務を取らせたらあの男ほど捗のいく者はあるまいけれども、やっぱり免を食ったじゃアないか。」
「あいつはいかん、あいつはばかだからいかん。」
「なぜ。」
「なぜと言って、あいつはばかだ、課長に向かってこないだのような事を言う所を見りゃア、いよいよばかだ。」

うん、これはそのまま読めますな。
さすがに20年間で口語ががらっと変わることもないでしょうから、幕末の頃にはほぼこれと変わらないような会話が為されていたであろうと。

ではほぼ同時期に書かれた森鴎外の文語小説『舞姫』より台詞部分を。

「我を救ひ玉へ、君。わが恥なき人とならんを。母はわが彼の言葉に従はねばとて、我を打ちき。父は死にたり。明日は葬らではかなはぬに、家に一銭の貯だになし。」
「君が家に送り行かんに、先づ心を鎮め玉へ。声をな人に聞かせ玉ひそ。ここは往来なるに。」

んー。
これいかがです?

文語として見たらとても美しいのですが、これは会話としてはあまりに無理がある(苦笑)。



第25号・特別企画「笹井宏之さん誕生日」

■夜考宙ん
旅立った
笹舟の背は
触れずとも
あなたの生は
歌に紡がれ

空の果て
星を綴りて
歌う君
見上げる猫が
静かに微笑み


■野添まゆ子
同じ罪を背負って生きる百合の中 あなたはわたし わたしはあなた

「今君が見ている月を届けてよ」わたしに言える最後のわがまま


■ぽちうに
人であることを手放し君は今、とても自由な風なのでしょう

おそらくは微量、大気に含まれた君が通った胸の風穴


■想
もてあます心を母がおだやかに体に翻訳しはじめる午後

雪けぶる窓に息する軌道確保 ひととからだは天へ捨てゆく


■梳田碧
ひとづてに聞けばあんがい太陽の似合う男子であったのである

にんげんを脱ごうと思い袖口のボタンをひとつ、ふたつ、はずした


■吹雪
獅子きたる月夜に母は全力であなたを包むコットンタオル

昔 遥かなる君の 前頭前野 触れてもいいの? 触れてくれるの?


■A.I
夏の尾は地をゆったりとひいてゆく/風がうまれた朝のソレイユ

泣いたけど泣くのもなんか違う気がしたから影を追い歩き出す


■さねとも
出産を終へしライオン今しづかに我らを頭上より睥睨す

丹念に磨かれしのち原石は真実となり八月朔日




短歌をはじめたころのわたしへ (5)雑誌、テレビ、ラジオをチェックしてみよう

こんにちは。
本屋さんに行って、「短歌に関する本や雑誌はないかな」と探してみたわたしへ。

「ない・・・。ないじゃん、短歌の本なんて。すみませ〜ん、短歌のコーナーってどこですか?」
「短歌???ですか???詩とエッセイのコーナーでしたら、こちらになりますが???」
そこには、相田みつをや谷川俊太郎の本が申し訳程度においてあるばかり。
あとは、恋愛エッセイとか、パステルカラーのギフトブックがキレイにディスプレイされている空間です。

どなたですか?ジュンク堂とか紀伊国屋とかもっと大きな書店に行けよっておっしゃった方は??
地方民、泣くぞ。

前回の記事にも少し触れた通り、今はネット書店という便利なサービスがあります。
amazonbk1e-honなどで、歌集名や歌人名を入力すればたいていのものは手に入ります。
でも、はじめたばかりだもん。
手にとって見たいですよね。


それでは、地方のチェーン書店でも比較的手に入りやすい雑誌ってどういうものなのか、
少し調べてみましょうか。
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